【あをによし】「インペリアル敷島」シリーズ

「インペリアル敷島」シリーズは、日本の和歌と枕詞をイメージした全72色になるカラーインクたちです。

詳細はこちらの記事をご覧下さい。

今回は、【あをによし】についてです。

和歌
「あをによし 寧楽の京師は 咲く花の 薫ふがごとく 今盛りなり」
(あをによし ならのみやこは さくはなの におうがごとく いまさかりなり)
小野老朝臣(おののおゆのあそん) 万葉集より

歌意
「青丹がとれるこの奈良の都は、咲き誇る花が色美しく、まるで香り立つかの如く映えて、今が繁栄の真っ盛りである。」

イメージ

「あをによし」は「奈良」にかかる枕詞。
平城京の北側に位置する丘陵地帯では、顔料に使う青土(あおに)の良質なものが産出されていたことから生まれた言葉だとされている。

「あをに(あおに)」「咲き誇る花」と、色鮮やかな印象を持つ和歌ですね。
花の咲き誇った綺麗な様子を詠う事で、街の活気が感じられ、更には時の権力者・藤原家の栄華も表現しているのでしょう。

この歌は、大宰少弐としての小野老の大宰府着任を祝う饗宴で、詠んだ和歌です。
大宰府では部下を南島に派遣し、漂着船の道しるべとするべく、各島に島の名称、船の停泊場所、水場および往来する国々からの距離を記した木碑を建てたそうです。

ここでは出典元にならって「あをに」、”なら”を「寧楽」、”みやこ”を「京師」としました。

この【あをによし】のインクは、当時のにぎやかな都で、花が咲き誇るこの土地から採れた青丹の色をイメージ。

現在でも顔料の「青丹」は絵手紙や絵画などで広く使われています。
当時の人も同じものを使っていたんだと思いを馳せると、しみじみした気持ちになります。

こちらのインペリアル敷島は「ひとりインクメーカー インクバロン」が1つ1つ丁寧に大切に作る関係上、少数しかお作りできません。
各色1個は店頭に並ぶよう心掛けてはおりますが、売り切れる場合もございますので、ご希望のお客様はご予約をお願いします。

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